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モンハン落語 『蜂蜜屋政談』

2009年09月21日 19:46

えぇ、ようこそのお運びで、え、御礼申し上げます。

普段接してるとなかなか気付き難いもんですが
仲間というものは大変に貴重な存在でして、
これがいないってぇなると非常に心細いン。

巨大なモンスターを前にして一人で奮い立つ人もいれば、
仲間に背中を預けてこそ真の力を発揮する人もいるン。

ですが、このぉ、そういった部類じゃあなくて、
たまに仲間を便利な手駒としてしか見てない人もいらっしゃるようで……




【目的を達成しました】

「ヨー、ヨー!さすが!若旦那が入ぇってると、討伐時間がダンチだね!」

「そうかい、嬉しい事を言ってくれるじゃないかい。
 お前達の粉塵もあって戦いやすかったよ」

「いやいや、あたし達ァこれぐらいしか出来やせんから。なあ」

「そうそう!俺達ァそんな大層な武器も持ってやせんし、
 罠仕掛けぇの麻痺させぇのぐれェしかお役に立てやせんで」

「そこで若旦那の煌黒槍アルトラスがモンスターを一刺しにするってぇ寸法だ!
 まったく一分の隙もないオツなお方だぁ!」

「三千世界の煌黒龍を殺し天をつらぬくは若旦那、ってえ粋な都都逸ですなあ」

「いよっ、天をつらぬくたあ若旦那、下もでやんしょ。この色悪っ!」

「誉められてんのかどうなのか分かんないねこりゃ。
 おっと、フレに呼ばれたからあたしはここで失礼するよ」




と、若旦那が向かったのは昔からお世話になっている方々で、
これが実に腕の立つ面子が揃っておりまして、




「こん^^」

「おう、若旦那かい。こんにちは」

「こんにちは、若旦那。ずいぶんとお見限りだったじゃねえの」

「いやねぇ、最近あたしに寄生するフレが増えてきてねぇ、大変なんですよぉ」

「(何言ってんだこいつ、お前も俺達に寄生してんだろ)」

「あたしのこのね、アルトラスが無いとどうしても戦えないってぇ言うから、
 しかたなくついて行って突いてあげてるんですよ(プフーッ、だれうま)」

「(匠もつけないで何を言ってやがるン)」

「(第一その武器だって俺達が寄生させてやって作ったんじゃねえか)」

「ああ、そうだ叔父さん」

「なんだい」

「ちょいとハチミツを分けてくれませんかねぇ」

「はぁ?」

「ですからハチミツをですね、分けて欲しいんですよ」

「そんなもんオフの農場で増やしゃあいいじゃねえか。
 モガの森に行きゃあすぐ採取だって出来……」

「いやですよ、そんなの。粋なあたしにはそんなの向いてないン」

「だったら、水生獣の皮からとがった牙と交換すりゃあいいじゃねえか」

「そんな野暮な下位素材なんて、粋なあたしが持ってるとお思いで?
 わかんない人達だねぇ」

「!」

「!……なあ」

「……ああ」

「すまねえが、若旦那、俺達ァ移動するわ。フレンド登録も抹消するし、
 ブラックリストにも入れとくからそのつもりでな」

「せいぜい他の寄生先を探すんだな、じゃあな」




「……な、なんだい、なんだいっ!まったく馬鹿にしやがって!
 お前達がいなくたって狩れるし、第一あたしには他のフレがいるんだからねっ!」




ってえのをあちこちで繰り返し、元々少なかったフレンドリストが寂しくなりまして、
向かった先がってえと先程の幇間達の街。




「こん~」

「おや、若旦那、フレさん所はもう良いんですかぃ?」

「あ、ああ……、あんまりあたしに寄生するもんだから切ってきちゃったよ」

「おや、コイツは随分手厳しいこって。あたし達も切られないようにしないと」

「若旦那、頑張りますから切っちゃあ嫌ですよ」

「お前達は頑張ってるからね、うん。大丈夫だよ^^
 ところで誰かハチミツを分けておくれでないかい」

「あ、じゃあ俺が」

「あたしからも、どうぞ」

「いいねえ、ここは。居心地がいいよ本当に。(それに比べてあいつらときたら)」

「じゃ、若旦那も戻って来られた事だし、ひと狩り参りやしょうか」

「今日も若旦那のアルトラスとフルエスカドラが唸りやすね、いよっ!」

「あ、それではひと狩り、(エヘンッ)ゥ参りやしょう~」

「いよーっ!六代目菊五郎もかくやだねっ!」




捨てる神あれば拾う神ありと申しますが、この世には貧乏神ってのもございまして、
油断や慢心などされてる方の所にひょいと顔を出す事もあるようでして、




「最近若旦那見ないね、どうしたんだか」

「んー、まあいいんじゃねえか?俺達もHR60まで上がったし、
 アルバ武器だって揃ってきてんじゃないの」

「ああ、そうだなあ。あの人が強かったんじゃなくて武k……」

「こん^^」

「おっと噂をすればだよ、こんにちは」

「おや若旦那、レザー一式たァ何かのお遊びですかい。火山のお篭りさんで?」

「いや、今これしか無いン」

「……は?」

「だからね、これしか無いン^^;」

「……若旦那、どういうこってす?」

「いやね、先日間違えてコンセント抜いてしまって、データが飛んでしまったん」

「はぁ……そいつぁご愁傷さまで」

「そこでね、ちょっとお前達にHR上げと装備を作るのを手伝って欲しいんだ」

「……」

「……」

「以前散々世話してやったろう。それをあたしに返して欲し……」

「お こ と わ り し ま す」

「メシウマwwwwwww」

「は?」

「ですから、お断りしますってぇ言ってるんですよ!」

「若旦那のデータが消えてメシが美味いwww」

「ちょっ、おまっ!何を言ってるんだいっ!昔の恩を忘れたとは言わせ……」

「記憶にございません」

「俺の称号を見てもらえますか?『記憶喪失』ってあるでしょwww」




そこでサーッっと若旦那の顔が青ざめまして、まあ無理もありません。
ここに来るまでに他の旧フレを頼ってみても足蹴にされ、ブラックリストされ、
ここが最後の頼みの綱とあっちゃあ流石の若旦那も腰が低くならざるを得ませんで、




「そうですかい、そこまで平身低頭するなら考えなくもないですがね」

「おいおい、面倒事を背負い込むつもりかい?」

「まあね、親方、実際に下位の時に世話になったのも事実っちゃあ事実だ。
 ですがね若旦那、今日からあたしらの事を『兄(あに)さん』と呼びなさいよ。
 それからあたしらの言う事は絶対だよ、良いね!」

「は、はい。兄さん」




それからというもの、言われた通り下働き生活が始まりまして、
オンに繋がない時はモガの森でハチミツを集めオンに繋いでは兄さん達に献上し、
運搬クエストでは兄さん達が採掘している間に若旦那一人が運ぶという、
まあ丁稚奉公というやつです。

咆哮にカウンターを入れるのを失敗しては斬り下がりで転ばされ、
兄さん達が他のエリアで採取採掘してる間にモンスターと対峙し、
決められた規定時間を過ぎて討伐した日にゃあ剥ぎ取りは一切禁止。
補助アイテムも一切持込を許されない、そんな生活が続きまして、

「お、自由区シキに若旦那がいるじゃん」

「え、まじで!俺飛ぶわ」

「あの人と狩るのは楽しいよね」

「なんつーか、脂が乗りかかって、日に日に上手くなってるよな」

なんてぇ評判も上がるようになったある日の事……




「兄さん、今日はどのクエストに参りますか?」

「……若旦那、ちょっと話がありますが、よろしいですか」

「な、何を改まって……あたしが不甲斐無いから、その、ブラックリスト……」

「いやいやいや!そんな話じゃございません。親方ぁ!ちょっとこっちに」

「へい。……若旦那、先日の件からというもの、随分と俺達の事を
 恩知らずの薄情者だと思った事でしょう」

「あ、兄さん、何を言って……」

「いや、いいんです。親方にはあたしから若旦那には厳しく当たってくれと、
 そう言ってあったんです。必要以上に厳しく当たってくれと」

「……」

「そうしないと、あなたはいつまで経っても甘っちょろい若旦那気質から
 抜け出せなかったでしょう」

「ですが今や、周囲が認めるランサーの真打だ!」

「随分、辛抱なさった……。頑張りなさった……」

「あ、兄さん、親方……あたしは何てぇ、幸せ者なんだ……」




この話が広まって、元のフレンド達とも仲を戻したという、
人情話、蜂蜜屋政談の一席で御座いました。


コメント

  1. Sasaming | URL | mQop/nM.

    Re: モンハン落語 『蜂蜜屋政談』

    イイハナシダナー・゚・(ノД`)・゚・
    HRや武器なんて別に死なない程度の実力があれば
    手に入るわけで自分の実力とは無関係なのですよね。
    だがなかなか分かっていても難しいですね。
    あたしも若旦那のようにならないよう気をつけますw

  2. LUNA | URL | zzclU.7w

    Re: モンハン落語 『蜂蜜屋政談』

    笑いあり涙ありな感じですが、これは深い!
    その、PSもそうなんですが、
    一緒にプレイする人との接し方は節度を持ってしないとですよね^^;
    私も気付かぬうちに不愉快な思いをさせていることも
    あると思うのでこのへんは重々気を付けたいところですね。

    そんな私ですが、
    是非また遊んでくださいませ♪

  3. HIRO | URL | -

    とても深いいお話しですね!
    私も知らず知らず皆さんにご迷惑をお掛けしていると思いますので、しっかりしていきたいと思いました。


    それにしても、凄い文才ですね(^-^)

  4. TAP | URL | -

    >>Sasamingさん

    ジエンやアルバをソロ討伐する人は若旦那にはなりませんよw

    3を始めてからというもの、~の素材が欲しいという時に
    「あー、一人で行くの面倒くせえなあ」
    と思うようになった自分がすっかり若旦那です。

    通常の単品クエはソロで討伐出来てからPT戦に行く、
    というのが自分に与えた試練なりルールですので、
    討伐した後は全力で寄せ(ry

    早くアルバソロ討伐してアルバ寄生したいです(^q^)

  5. TAP | URL | -

    >>LUNAさん

    温めてたモンハン落語ネタではなく即興でしたので、
    そこまでは考えてませんでしたw

    何だかスラスラと書きあがったのは、
    最近自分が若旦那になりつつあるせいでしょうか(;´ω`)

    PT戦が楽しいってのも、
    「ワンフォアオール、オールフォアワン」
    あっての事でしょうしね。

    まあ今一番楽しいのは火山採掘三死マラソンですけどもw

  6. TAP | URL | -

    >>HIROさん

    文才ではなく、元の唐茄子屋政談という人情話が
    珠玉の出来だからかと思います。
    あとお調べの部分が無いので、題の「政談」は蛇足だったかも。
    でも、お褒め頂きありがたきw

    お先に上がられたようですので、
    「アルバもうアカーン」って折れたら、
    その時はよろしくでーす ノシ

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